診療内容
糖尿病とは、インスリンという血糖を下げるホルモンの分泌が低下したり、このインスリンの作用が不十分なために血糖が高くなる疾患です。血糖が高い状態が長く続くと、眼、腎臓、神経、頸動脈・冠動脈・下肢の動脈などがいたみやすくなり、さまざまな糖尿病の合併症を引き起こします。
糖尿病を治療する目的は、良好な健康状態(血糖コントロールなど)を保って、合併症を予防することで、健康な人と変わらない日常生活の質の維持,健康な人と変わらない寿命の確保をすることです。
当院では教育入院、糖尿病教室、栄養指導、フットケアを含む療養指導などを行なっております。他院から教育入院のみの患者さんも受け付けております。
糖尿病合併症に関しては、眼科、循環器内科、腎臓内科、皮膚科を併設しており、糖尿病内科の主治医が中心となって、治療に当たっております。
また、インスリン治療に変更する際には、医師の指示により糖尿病療養指導士がインスリン注射指導、血糖自己測定の指導を随時行っており、外来でのインスリン導入を積極的に行っております。
主な疾患
1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病合併症、メタボリック症候群・脂質異常症
主な検査
血液検査/尿検査/ブドウ糖負荷検査/グルカゴン負荷試験/糖尿病合併症関連検査として[心電図検査/神経伝導速度検査/自律神経検査/頚動脈エコー検査/心臓超音波検査/動脈硬化進展度の判定法としてのABI検査(足関節上腕血圧比)・Cardio Ankle Vascular Index (CAVI)/眼底検査(眼科で実施)]
主な治療
1型糖尿病とは
膵臓のインスリンを出す細胞(膵β細胞)がこわされてしまう病気です。膵β細胞からインスリンがほとんど出なくなることが多く、1型糖尿病と診断されたら、治療にインスリンを使います。糖尿病全体の5~10%が1型糖尿病です。
原則として、1型糖尿病では1日4回~5回のインスリン注射を行います(強化インスリン療法)。
2型糖尿病とは
①インスリンの出る量が少なくなって起こるもの、②内臓脂肪の蓄積によって、肝臓や筋肉などの細胞がインスリン作用をあまり感じなくなる(インスリンの働きが悪い)ために、ブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こるものがあり、①と②が重なって発症します。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多いです。
当院では2型糖尿病の場合は、糖尿病教室や栄養指導を利用して生活習慣の改善をする指導をすると共に、病態に合わせた薬物治療を行っています。必要に応じてインクレチン療法や基礎インスリン補充療法(BOT)も実施しています。