臨床工学技士27名
業務内容
臨床工学技士とは、「厚生労働大臣の免許を受けて、臨床工学技士の名称を用いて、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業とする者」(臨床工学技士法第2条)とされ、1987年に国家資格として正式に成立しました。
当院では1998年4名でME課を開設し、2024年現在27名の臨床工学技士が所属しています。機器のみを診るのではなく治療の全体像を見据えた医療機器の安全管理」を目的に、医師をはじめ、多職種のコメディカルスタッフと共に日々の医療機器の安全で適切な使用を目指しております。
維持透析分野での業務
入院透析12台、外来透析61台、集中治療および病棟透析対応3台の計75台の透析装置を有し、250名の維持透析治療を行っております。腎臓保存期外来から透析導入、外来通院、合併症管理や周術期管理、リハビリテーションまで多岐に渡って透析医療を提供しています。
また、維持透析治療のみならず、急性血液浄化療法にも力を入れており、通常の血液透析はもとい、アフェレーシス療法(血漿交換、血漿吸着、持続緩徐的血液ろ過)、腹水濾過濃縮再静注などの血液浄化療法をしています。
医療安全、機器管理
ME機器の適切な保守管理の実施や、安全性、信頼性、経済性を評価し医療の安全性確保、経済性向上に努めています。
輸液ポンプ、シリンジポンプ、PCAポンプ、低圧持続吸引器、人工呼吸器、麻酔器、持続陽圧式呼吸補助器、心電図モニターや除細動器、多目的血液浄化装置、ペースメーカーなど40機種600台の集中・中央管理をし、保守点検、安全管理に努め、病棟透析業務、集中治療業務などの臨床業務を行っています。
またME newsを発行し医療機器安全啓蒙活動や学習会を行い、先進医療に対応すべく、装置、設備に対して講習会や資格研修にも積極的に参加しています。夜間・休日も24時間オンコール体制にて対応しています。
集中治療領域での業務
各種モニタリング機器や人工呼吸器、輸液ポンプなど医療機器の安全管理に加え、急性腎不全、多臓器不全、術後敗血症、劇症肝炎、重症膵炎、急性薬物中毒などに対し各種血液浄化法を実施しています、専用装置を有しすべての血液浄化療法に対応しています。(施行出来る血液浄化療法:血液透析(濾過)療法、持続緩徐的血液療法、エンドトキシン吸着療法、活性炭吸着療法、単純血漿交換療法、二重濾過血漿交換療法、免疫吸着療法、ビリルビン吸着療法など)
手術室
手術室は4室あり、麻酔器やモニター、輸液ポンプ、TCIポンプなど様々な医療機器があります。手術が安全に円滑に行えるよう麻酔器の始業点検やME機器の集中・中央管理を行い、手術実施の支援をしています。
また、ME機器の点検の立ち合い、新規購入機器のデモ対応、修理やトラブル対応も行っています。
資格取得
- 透析療法合同専門委員会 透析技術認定士
- 3学会合同呼吸療法認定士認定委員会 3学会合同呼吸療法認定士
- 日本アフェレシス学会 日本アフェレシス学会認定技士
- 日本心血管インターベーション治療学会 心血管インターベーション技師
- 臨床ME専門認定士合同認定委員会 臨床ME専門技士
- 日本生体医工学会 第1種ME技術実力検定
- 腹膜透析認定指導臨床工学技士