中央材料室ではこんな業務を行っています
中央材料室は、患者さんの処置や手術に使用する医療器材の洗浄・滅菌業務を行う部門です。手術室を含む、全部署で使用した医療器材を回収し、洗浄、乾燥、組立、包装、滅菌の工程を経て、再び各部署へ医療器材を供給しています。簡単に言うと、手術で使ったハサミなどの道具の再生処理を行い、次の患者さんに使用しても感染することがない安全な医療器材を提供する作業をしています。
中央材料室スタッフは直接患者さんにお会いすることはないのですが、患者さんに使われる安全で安心な医療器材を提供するために日々取り組んでおります。
安全・安心な医療器材を提供するために
手術や検査、処置に使用される器械や材料は、完全に滅菌されたものでなければなりません。そのために中央材料室は様々な薬剤や洗浄装置、滅菌装置を保有・管理しています。手術などに使用されたハサミなどの道具は洗浄により汚染を除去 し、滅菌工程により無菌の状態を作り出します。さらにその滅菌が確実にできているか厳重な確認の後、再使用されます。
作業工程
洗浄
手術室や各病棟などで使用された大部分の器材は予備洗浄の後にウォッシャーディスインフェクター(洗浄装置)で洗浄されます。自動ジェット洗浄に超音波洗浄、熱水処理の機能が備わっています。洗浄から消毒まで一貫して行います。
使用器材の洗浄の準備
分解・仕分け
自動ジェット式超音波洗浄装置
(ウォッシャーディスインフェクター)
点検・セット・包装
洗浄が終わった器材に汚れが残っていないか、正しく使用できるか、切れ味の具合などの点検の後にセット、包装を行います。包装の種類は不織布や滅菌バッグ、金属コンテナなどがあり、器材使用時まで細菌の透過をバリアする重要な役割があります。
手術器材の点検・組立作業・セット組み
滅菌バッグでの単包シール作業
滅菌
当院では、高圧蒸気滅菌、酸化エチレンガス滅菌(EOG)、過酸化水素ガス低温滅菌の3種類の滅菌方法を採用しており、それぞれの医療機器に適した滅菌を行っています。
高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)
過酸化水素低温ガス滅菌器
滅菌効果判定
抵抗性のある試験菌の入ったカプセルを一緒に滅菌し、滅菌完了後に培養して微生物が完全に死滅していることを確認します。このテストで合格が確認できた被滅菌物のみ無菌性保証を得ることができ診療や手術に用いられます。
滅菌インジケーター各種
細菌芽胞の死滅の確認
中央材料室職員 取得資格
※ 第1種滅菌技師認定資格保有者1名
※ 第2種滅菌技士認定資格保有者1名