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病院だより「東葛の健康」

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No.365(2014年12月号)

東葛病院の医療【急性期の医療】
身近な疾患「脳卒中」~治療と管理・リハビリ・健康診断

「脳卒中」日本では死亡原因の第3位に数えられる疾患です。また「要介護」となる原因の第1位の疾患です。私たちの身近で起こる病気の代表的なものである「脳卒中」に、東葛病院がどう立ち向かっているか、3つの場面で見ていきます。

長尾 栄広 医師

長尾 栄広 医師

急性期の治療・管理

脳卒中とは、脳の血管障害による神経症状の突然の発症のことで、虚血性脳卒中(脳梗塞)と出血性脳卒中(脳出血)があります。虚血という言葉は、血管が詰まったり細くなったりして血流が悪くなるという意味です。軽症の場合もありますが、命にかかわることもあり、重篤な後遺症を残すこともあります。日本では脳卒中は死亡原因の第3位、要介護となる原因の第1位の疾患で、身近で起こりうる疾患のうちのひとつと言えます。

急性期の治療は基本的には薬物治療や全身管理が中心となります。病状によって治療の内容は様々です。虚血性脳卒中の場合は、血栓を溶解する薬、血栓予防の薬、脳浮腫を改善する薬などを使用することがあります。出血性脳卒中の場合には手術を行うこともあります。東葛病院では実施できない専門的な治療もいくつかありますが、それらの適応がある場合は、専門の病院に紹介させていただくこともあります。

急患の心電図をとる臨床検査技師

「脳卒中」のリハビリ
北村 依理 医師

北村 依理 医師

昔は、脳卒中で脳細胞が1度死んでしまうと再生せず、それに伴う片麻痺も、約6か月間の回復期間の後は障がいが固定すると考えられていました。しかし、現在、脳には可塑性があり、死んだ脳細胞の代わりの場所が運動の指令を出すようになることがわかりました。新しい治療法として①後遺症でつっぱってる手足を、ボツリヌス菌で柔らかくし、そのうえでリハビリを行う方法や、②慢性期に健側上肢を抑制し麻痺側の手を集中的に訓練する方法(CI療法)③反復性経頭蓋磁気刺激療法などが実用的です。

さらに、ロボットを使った訓練法などの研究も進んでいます。元々リハビリテーションという言葉は「障がい者の人権の復権」という意味をもちます。今年発足した脳卒中の会の皆さんや、友の会、地域の方々と一緒に、脳卒中の後遺症のある方のみでなく、障がいのある人全てが働きやすく、生きやすい地域、社会をめざして一緒に活動していきたいと思っています。

リハビリを援助する北村医師

脳の健康診断~「脳の精密検診」脳の健康状態をチェックしてみませんか!

保健予防事業部 部長 小山 英利

高精度MRI装置

高精度MRI装置

2011年7月から開始している「脳の精密検診」は、今年10月までに376人の方がお受けになっております。判定結果で「異常なし」はこの3年間で数名です。多くの方は何らかの所見が指摘されていますが、その多くの方の判定は「経過観察」です。検査は痛みもなくエックス線を用いないので放射線被曝の心配もありません。毎年お受けになり脳の健康状態をチェックされている方もいらっしゃいます。

高精度MRI(3テスラー)装置は、頭部と併せて頚部MRAで頚動脈の狭窄状況も鮮明にみることができることと、脳神経外科医師から直接説明が受けられるのも特徴です。一度はお受けいただきたい検診です。予約制となっております。健康管理室までお問合せください。

予約は健診センター

予約は健診センター

費用:16,200円
友の会会員は
 12,960円
 ご予約・お問い合わせ先:東葛病院 健康管理室
 TEL 04-7158-9228(月~金13:30-16:30)

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クスリあ・れ・こ・れ<隔月掲載>

薬剤師 金子 良

薬の副作用と、その対策~気を付ける3つのポイント

薬には病気を治したり、症状を軽くする薬の本来の働きである「主作用」と、体に発疹ができたり、おなかが緩くなるといったような薬本来の目的ではない「副作用」とがあります。

副作用の中で、軽いものであれば自然と治ってしまうこともありますが、重い副作用になると入院をして治療が必要になることもあります。こうした副作用をどうすれば少なくしていけるか、ということが僕たち薬剤師の重要な役割なのですが、皆さん自身でもいくつかのポイントを押さえておけば副作用を防ぐことができたり、症状が重くならずにすませることができると思います。

まず1つ目は用法用量を必ず守る!早く治したいから多く飲むということは絶対にしてはいけません。

2つ目は「体がいつもと違う、おかしいな」と感じたら医師や薬剤師にすぐ相談して下さい。その感覚が副作用の始まりかもしれません。

3つ目は自分の薬を知る!自分が服用している薬でどんな副作用が起きやすいかということを知っていれば、普段からその症状に注意でき、もしその症状が出たときにすぐに相談できます。これは2つ目のポイントにもつながりますね。ご自分が飲んでいる薬がわからなければ是非薬剤師に聞いてみてください。皆さんが安心できるようにお話しさせていただきます。

以上3つのポイントに気を付けてこれからも上手く薬と付き合っていきましょう。

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シリーズけんさ98【微生物(真菌)検査③】

検査科 臨床検査技師 岡崎 健一

10月から3回にわたってお伝えしてきました微生物検査もいよいよ最後となります。今回は、真菌(カビ)についてお話します。

真菌はカビですので、胞子は空気・土の中すべてに存在します。しかし、健康な人は免疫力を持っているので、普通は感染しません。不潔にしていたり、免疫力が低下することにより、接触時に感染します。真菌には、役に立つ菌と身体に害を及ぼす菌があり、有害な菌による病気を真菌感染症といいます。

真菌感染症は、細菌やウイルスによる感染症に比べてなじみが薄いように思われますが、一般的に考えられるより身近にある感染症です。例えば、身体の表面に現れる病気の代表である水虫(白癬菌)の発生率は、あらゆる感染症の中で最も高く、全人口の1割を超えるといわれています。

真菌感染症に有効な抗真菌薬はいくつかありますが、感染が起きている皮膚などに直接塗る薬や、重い感染症には飲み薬または注射することもあります。この場合、治療には数か月かかります。検査法は、専用試薬を使う直接鏡検(顕微鏡)法・分離培養法などがあります。普段から清潔にし、免疫力を落とさないように心がけましょう。

真菌の画像

真菌の画像

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いのちと人権の現場から

患者サポートセンター副センター長 山本 登美子 看護師

差額料のないベッドを有効利用めざし
イメージ写真(差額料のない個室)

イメージ写真(差額料のない個室)

東葛病院のベッドは「差額料」を頂いていません。病状のみを考えて個室を使っていただきたいからです。差額をとらない病院は珍しい存在でしょう。だからこそ1床も無駄にはできません。有効に地域の人に使って頂けるよう、ベッドをコントロールしていくことが重要と、毎朝「ベッド調整会議」という胃が痛くなる(笑)会議を続けています。必要な時に入院し、元気に退院して頂く。このスムーズな流れが、患者さんの受け入れや、病院の経営を守ることにつながるという信念で頑張っています。

ベット調整会議

ベット調整会議

「退院支援看護師」は、入院時から患者さんの多様な問題について支援します。癌の患者さんが「痛みをコントロールして、最後の時は家族と自宅で」という希望を持って入院されます。そんな時は、ご家族の状況や使っていたサービスもお聞きし、残された時間を大切に考え、早期の退院をとケアマネジャーと全力で支援します。

また「家に連れて帰りたいけど不安」というご家族は、一人暮らし、高齢者二人世帯など条件がそれぞれ違います。患者さんや家族の意向や思いに寄り添う支援が必要です。どうぞ「退院支援看護師」の私たちを大いに利用してください。なによりも患者さん、ご家族のため、相談室の力も結集して、ご支援いたします。

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「世界糖尿病デー」の企画に50人
フットケア講習を受ける参加者

フットケア講習を受ける参加者

拡大を続ける糖尿病の脅威を踏まえ、「世界糖尿病デー」の11月14日、東葛病院糖尿病グループは、血糖測定・足浴、フットケア・食事・くすり・などのコーナーや講演の場を設け、会場の東葛看護学校では患者さんとご家族を中心に50人を超える参加がありました。入江俊一郎医師の「糖尿病について」の講演を聞いた友の会幹事で糖尿病管理中のAさんは、「平安時代栄華をきわめた藤原道長も、糖尿病が疑われるとはたいへん興味深い」と話してくれました。
(編集部)

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東葛病院・付属診療所の医療活動(2014年10月分)
付属診療所1日平均外来患者数 807人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 49人
1日平均入院患者数 295人
手術件数 121件
主な検査 血管造影 29件
内視鏡 607件
CT 992件
MRI 312件
心電図 802件
腹部エコー 475件
心エコー 290件
救急患者数 1502件
内 救急車搬入件数 215件

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