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病院だより「東葛の健康」

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No.355(2014年2月号)

東葛病院の医療【総合診療科】
総合診療外来スタート~期待される総合診療科の活動
必要とされる治療をより迅速に

東葛病院に「総合診療外来」が開設されて1カ月。病院外来が様々な健康問題に対し、今まで以上に迅速に対応し、 患者様が必要とする治療に結び付けられるように、総合診療科の活動が期待されています。当面月・水・木の午前中に診療しております。

総合診療科 医師 栄原 智文

病院のゲートキーパー
総合診療外来で診療にあたる本間章医師

総合診療外来で診療にあたる本間章医師

当院は今年の1月9日より、病院内に総合診療外来を新たに開設しました。皆様は病院にかかった際に、自分の症状や相談したい内容が一体どの科にかかればよいのかわからなかったことがありませんでしたか?

今まで東葛病院を受診された際は、まず付属診療所の内科外来にご案内されることが多かったのではないかと思います。付属診療所を受診された際に、担当の看護師から来院された理由や症状について問診をとらせて頂きます。その内容に応じて、病院2階にある総合診療外来にご案内して担当医の診察を受けていただきます。

医師の診察を受けたあとに必要な検査を行い、治療につなげていく流れとなります。イギリスではこのような役割をゲートキーパー(門番)と呼び、総合診療医や家庭医と呼ばれる専門医が担当しています。

このように当院の総合診療外来はどの診療科を受診すればよいかわからない患者さんが東葛病院の〝門〟をくぐった際にはすみやかに必要な医療を受けられるようになることを目指していきます。

地域に開かれた科として

開業医の先生方におかれましても、臨床診断が難しく、どの専門診療科に紹介していいか判断できないこともあるかと思われます。総合診療外来を担当する医師は医療面接・身体診察などから得られる臨床情報から的確に診断するために横断的に広い知識を日々学んでおります。

また原因を一つの臓器に特定するのが困難な領域への対応を得意としています。たとえば発熱、腹痛、咳、頭痛、食欲不振の症状など、診断・治療にお困りの際にはぜひ、当外来にご紹介していただければと存じます。

総合診療専門医の育成も

日本も2025年をピークに人口の高齢化が急速に進んでいます。一般的に高齢者は複数の健康問題をかかえていることが多く、一つの診療科では問題がうまく解決できないことも増えてきています。

その課題に対応するために、平成29年度からは「総合診療専門医」という新しい専門医を養成する制度も誕生する予定で、その活躍が期待されています。当院でも地域の皆様にご理解とご協力をいただき、毎年研修医を受け入れており、これからも地域医療に貢献できる総合的な力量を持った臨床医の育成に取り組んでいきます。

これからも病院に持ち込まれる様々な健康問題に対して、今まで以上に迅速に対応して必要な治療に結び付けられるように、総合診療の活動を徐々に広げていき、地域のみなさんの要望に応えていきたいと考えておりますので、これからもよろしくお願いします。

クスリあ・れ・こ・れ〈隔月掲載〉

薬剤師 渡邊 美絵

薬を自分で買うときの注意OTC薬~手軽に買えても場合によっては相談を

年が明けてから寒い日が続き、急性胃腸炎、風邪、インフルエンザ、花粉症など、色々な疾患の波も続いています。体調が悪い時に、受診するほど重症ではない時や、忙しくて病院に行く時間がない時など、ご自分で近くの薬局でお薬を買って様子を見ることもあるかと思います。以前は受診して処方されていたお薬の中にも、一般医薬品として許可され薬局で購入できるようになった薬の種類も増えてきました。

OTC薬とは

一般用医薬品のことで、薬局のカウンター越し(Over The Counter)に販売する薬ということからきています。医師の処方せんなしで購入することができますが、薬剤師や登録販売者が正しい情報提供を行って販売する必要があります。

OTC薬購入時の注意

医療機関で薬をすでに服用している場合や疾患がある場合、アレルギー体質の人、過去に薬での副作用がある人、妊娠している女性などは、購入時に必ず伝えてください。薬によっては飲み合わせが悪かったり、疾患の症状が悪化する場合もあります。また副作用が起こることもありますので、服用して体調変化があれば医師や薬剤師に相談しましょう。近くの薬局で手軽に購入できるOTC薬ですが、注意を忘れないようにし、上手に活用しながら自らの健康維持に役立てていきましょう。

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シリーズけんさ88【睡眠時無呼吸症候群簡易検査】

臨床検査技師 佐藤 絵里

放置するとほかの病気を誘発

当院では、睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome)の重症度を調べる検査を受ける事ができます。 睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に無呼吸、低換気の状態になっていることをいいます。 いわゆる酸素不足になるということです。 寝ている間に酸素不足が定期的に繰り返し起こると、酸化ストレスによって交感神経が亢進した状態になり血圧が安定しません。

また、糖尿病の危険性、動脈硬化、不整脈をひき起こすこともあります。やり方は機器を自宅に持ち帰っていただき、夜間睡眠時に鼻と指に器具を装着して寝るだけです。朝、起床時に外します。夜中にお手洗いに行く時も付けたままです。

ただ、この検査は普段の睡眠中の状態を知ることが目的ですから、「検査だから」といって晩酌を控えるなどせず、できるだけいつも通りの生活を心がけていただければと思います。次回は睡眠時無呼吸症候群検査の、結果などについてお話しします。

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無料低額診療事業から見えるもの

医療福祉相談室ソーシャルワーカー 豊田 恵太

救急搬送されたAさん

当院にAさんが救急で搬送されてきた時は、余命がいくばくもない状態でした。以前は生活保護を受給されていましたが、転居に伴い廃止。体調不良は続いていましたが、受診をしようにも、経済的に難しく、そのままの状態になっていました。

再度、生活保護の相談を受け、申請をしましたが、受理されませんでした。経済的な困窮状態は改善せず、医療費は本人・ご家族と相談し、無料低額診療事業を適用し、医療費の自己負担分を免除し、入院を継続することができました。本人が退院したいという思いが強く、一度退院し、その後再入院。病状は深刻な状態で、数日でご逝去されました。

最期を迎える際、ご家族から”ありがとう”と感謝の気持ちをいただきましたが、もう少し早く医療につながることが出来れば…という思いが募るばかりです。

「無低診」事業の役割

昨年末、全日本民医連・無料低額診療事業交流集会が行われました。潜在的に生活困窮にある方は多くおり、公的な社会保障にアクセスがしづらくなってきている今日において無料低額診療事業が果たす役割は大きくなっています。地域の命と健康を守る輪を皆さん、一緒に広げていきましょう。

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第7回「労働・生活・健康なんでも相談会」in松戸

東葛病院組織部 新井 潔

切実な相談に職員も全力~ちば派遣村in東葛実行委員会
医療相談中の大野実行委員長と研修医

医療相談中の大野実行委員長と研修医

継承された「派遣村」

2008年日比谷公園で始まった「年越し派遣村」の運動は、全国各自治体・地域に広がり、ここ東葛地域でも柏、松戸を交互に会場にしながら、「労働・生活・健康なんでも相談会」として継続し実施されています。

昨年12月26日第7回目の「なんでも相談会」が松戸を会場に開催されました。ちば派遣村in東葛実行委員会(大野義一朗実行委員長)が主催し、松戸駅西口デッキと松戸市民劇場会議室の2会場で開催したこの相談会には、41件の相談がありました。

相談会開催は、松戸、柏、我孫子、流山、野田、鎌ケ谷の6市の協力で、市の広報紙にも案内が掲載され、多くの人が相談に訪れました。相談員の顔ぶれは医師・看護師・弁護士・司法書士・社労士などで、雇用問題、法律問題、相続問題、健康問題、家族の介護や揉め事など多岐にわたる相談に対応しました。東葛病院から医師・研修医・医学生・看護学生・教員など16名が参加しました。

相談は多岐にわたる
相談中の看護師

相談中の看護師

医療・介護の相談者として参加した東葛病院付属診療所看護師は、「介護の問題でどこに相談して良いのか分からなかった相談者がいた。行政の責任が大きいと思った。また診療所の患者さんが派遣村のチラシを持って相談にこられた。診療所でも相談できることをもっとアピールして頑張らなきゃね」と話してくれました。

看護学生のAさんは、「病気を、生活や労働の場から理解するという民医連の見方がわかった」と話しました。 「(相談会を)また来月もやってくれ」という多くの相談者の声に応えられる、地域ごとの定期的な相談会の実施が必要と感じました。

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東葛病院・付属診療所の医療活動(2013年12月分)
付属診療所1日平均外来患者数 802人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 62人
1日平均入院患者数 285人
手術件数 104件
主な検査 血管造影 33件
内視鏡 521件
CT 885件
MRI 249件
心電図 935件
腹部エコー 371件
心エコー 254件
救急患者数 1908件
内 救急車搬入件数 241件

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東葛病院
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