• 差額ベッド
  • 無料低額診療
  • 新病院OPEN
  • 小児科
  • 地域医療
  • 綱領
病院だより「東葛の健康」

トップページ >> 病院だより「東葛の健康」

No.361(2014年8月号)

東葛病院の医療【小児医療】
地域の子どもの健康どう守る〜育児を支えるシステムづくり

流山市の年少(15歳未満)人口はここ5〜6年で3000人以上増加し、現在23000人を超えています。それに伴い、当院小児科外来・救急受診者数は右肩上がりです。(2013年度外来約26000人、救急約8000人) 今号は、地域の子どもの命と健康を守るために取組む病院のさまざまな活動を紹介します。

地域で子育て支援

小児科科長 小林 嘉代医師

小児科で受診される保護者の方々は、お子さんが病気になったときのホームケアや、子育てそのものに不安や悩みを抱えていることを日常診療の中で感じてきました。 以前は、土曜日に院内で「子育て支援セミナー」を様々なテーマで開催していました。 今回、広く地域に出て子育て支援活動を行いたいという想いから、4月に健康講座「食物アレルギーの実際」を開催しました。 食物アレルギーはここ数年増えており、保育園や学校での対応にも混乱が生じています。 そこで、基本知識や診断には欠かせない「食物負荷試験(通称:食べる検査)」の実際を、当院で検査した患者さん約1000人の結果をもとにお話しました。

今後も定期的に健康講座を開催し、地域の子どもたちの健康をどう守るかを共に考え、孤独に陥りがちな育児を、地域で支えるシステムづくりに繋げたいと思っています。健康講座第2弾は7月26日の「小児救急の現状とかかり方」です。

アレルギーについて講演する小林医師

アレルギーについて講演する小林医師

産後フォロー外来も

産婦人科科長 根本 玲子医師

東葛病院産婦人科では、2011年12月、分娩取り扱いを再開し、2014年6月11日に生まれた赤ちゃんで100人目となりました。 4床のみの病棟ですが、1つ1つの妊娠・分娩に産婦人科スタッフは丁寧に、ときに試行錯誤しながら対応し、いつの間にか100人目となりました。 もちろん産婦人科だけでなく、小児科をはじめ他科の先生の協力があってこその100人目でした。

当院では良好な母子関係形成の一助として母乳育児推進をしていますが、母乳の出方は個人差があり、個々に合わせた対応が必要です。 産後数日間で母乳育児に自信を持たせて退院させるのが難しいときもあります。退院後、自宅で困ってないか母子の様子を確認する産後フォロー外来も行っています。 少子化、環境問題など厳しいご時世ではありますが、当院で新しい家族を迎え、育児のスタートをきったご家族の皆様が健やかな家庭を築くことを心より願います。

育児の悩み、孤独にさせない

産科病室・看護師長 茂木 基子

産科では、東葛病院で誕生した赤ちゃんの同窓会を5月20日に開催し、13組の親子が参加しました。 「歯磨き」と「おやつ」をテーマに、歯科、栄養課がお話し。保育士は親子体操で赤ちゃんの笑顔を引き出します。 笑顔輝く赤ちゃんの表情。感想では、「手遊びや育児の交流が楽しかった。また専門の職員がいて安心した」など。 今、流山地域は若い世帯が増え、地域で子育てに悩む世代の力になりたいと職員一同強く思っています。もし、子育てに悩む方がいましたら、ご紹介下さい。

学校教育課を訪問し、懇談

事務長 宇留野 良太

市の就学援助制度を利用している世帯に無料低額診療事業を知ってもらいたいと、流山市学校教育課と懇談をしました。 現在、流山市では約1000世帯が就学援助を受けており、ここ数年で100世帯ほど増加しているそうです。 来年4月の同制度説明会にて、この無料低額診療事業の周知を検討して頂けることになりました。 今後は、野田市や柏市等の東葛北部地域の自治体とも懇談をしたいと考えています。

昨年4月、就学援助制度の交渉をする社保協

昨年4月、就学援助制度の交渉をする社保協

ページトップへ

クスリあ・れ・こ・れ〈隔月掲載〉
ハーブなどの違法ドラッグ〜使用はゼッタイ ダメッ!

薬剤師 菊池 知美

「脱法ハーブ」って言葉を最近のニュースでよく耳にします。「脱法ハーブ」は「合法ハーブ」と称して販売されており、乾燥植物に薬物を混ぜ込んだものです。 合法と称しても、法律で認められていない危険な薬物で「違法ドラッグ」です。法律で規制された薬物の成分をわずかに変え、大麻や覚せい剤などとよく似た物質です。 新たに成分が規制されると、またわずかに成分を変えて販売するという事を繰り返しています。意識障害、興奮、幻覚、幻聴、妄想、倦怠感など人体への影響は大きく、死亡することもあります。 また、依存性によりやめられなくなり、繰り返し使用することで今までの量では効き目が薄れ、使用量や回数が増えていきます。

日本国内では平成18年以降に流通が確認され、平成23年10月以降急激に乱用が深刻化しています。平成26年4月から指定薬物の所持、使用、購入が禁止されました。 もしも身近に使用している方がいたら、精神保健センターなど薬物について相談できる窓口があります。詳しくはインターネット「あやしい薬物連絡ネット」を検索してみてください。

危険な乾燥ハーブ

危険な乾燥ハーブ

ページトップへ

夏の暑さを乗り切る食事

栄養課・管理栄養士 遠藤 美弥

)危険な乾燥ハーブ

暑い日が続くと食欲が落ち、体が疲れやすくなります。夏バテせずに元気に過ごすために、栄養バランスを考えた食事が大切です。特に夏場はビタミンやミネラルの消耗が激しいので、以下の補給が大切です。

夏バテ予防に 効果的な栄養素
  • ビタミンB1…ご飯などをエネルギーに変えるのに必要で、不足すると疲れの元となる乳酸が溜ります。豚肉、鰻、ごま、大豆、玄米などに多く含まれます。
  • クエン酸…疲れの元となる乳酸を消費してくれます。柑橘類、レモン、酢、梅などです。
  • 蛋白質…体をつくるのに必要。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品に含まれます。
  • ビタミンC…体の免疫力を高めストレスを和らげます。野菜、果物などです。

これらを上手に取入れ、バランス良く食事を取りましょう。そうめん、そばに、納豆とろろ、肉味噌などを加える少しの工夫が大切です。

野菜は体にこもった熱をクールダウンする働きがあります

野菜は体にこもった熱をクールダウンする働きがあります

ページトップへ

シリーズけんさ94【終夜睡眠ポリグラフィ検査②】

臨床検査技師 佐々木 直衛

終夜睡眠ポリグラフィーで判る睡眠時無呼吸の種類

①閉塞型:睡眠中にのどが閉まり気流が止まるもので、無呼吸中の間でも胸、腹の運動は認められます。最も頻度の高いもので、原因としては肥満、あごが小さい、扁桃肥大、のどを構成している筋力の低下などがあげられます。

②中枢型:呼吸中枢の機能異常により、睡眠中に呼吸する筋肉刺激が無くなり無呼吸になるものです。

③混合型:中枢型無呼吸で始まり、後半になって閉塞型無呼吸にうつるような型を言います。閉塞型無呼吸の一つとして分けることが多い。

閉塞型無呼吸の治療について

まずは生活習慣の改善になります。例えば減量、禁酒、禁煙などになります。口腔内装具の装着(マウスピースなど)。外科的手術(首のできものの切除など)。経鼻的持続陽圧呼吸法(CPAP)などがありますが病気の重症度、身体的特徴などにより使い分けられます。下に簡単なチェック表を設けました。気になる方は受診してはいかがでしょうか。

Epworthの眠気テスト(ESS)

ページトップへ

ここで働き初めて良かったと実感

私は去年、入職したばかりの新人看護師です。入職するまでは不安ばかりでしたが、東葛病院で働き始めて良かったなと思える一番の理由は、新人のサポート体制が充実していることです。 入職してから毎週、看護師長や主任、教育係の先輩との面談があり、その時悩んでいることを相談。一緒に悩んでくれたり、アドバイスをくれたりと、育てられているという安心感が自信につながり、今では入職する前の不安が懐かしいほどです。

卒業後の就職に迷っているみなさん、是非サポートが充実している東葛病院へ!!!

ページトップへ

いのちと人権の現場から
あってはならない命の格差
2階東側の医療・福祉相談室

2階東側の医療・福祉相談室

東葛病院と付属診療所が無料低額診療事業を始めて、今年の9月で4年。この間52件の方が活用し、治療が継続されました。しかし、経済的事由で病院に行けず、手遅れの状態で救急搬送される例が後を絶たないのが現状です。

「(病院は)何もしないで。このまま帰るから」。意識が朦朧の中でのSさんの訴えです。救急搬送された60代女性のSさんは、5年前よりA市内の病院に糖尿病で通院。お金がないため、担当医に検査や高い薬は控えて欲しいと話したところ、親身に診てもらえなくなったと言います。高血糖で緊急入院が必要な状態でしたが、市内では受け入れられず、当院に搬送されました。

不安な顔で付き添うご主人のお話では、「夫婦2人、貯金で生活していたが底をつき、生活保護の相談にも行ったがどうにもならなかった」。お金がないために薬も飲まず、受診も止めていたSさんの「生きていても足手まといになる」。と遺書のようなメモがあったともお聞きしました。

早速、A市と連絡を取り、生活保護が受理されました。その後Sさんは人工透析療法を受け、生き生きと、生活再生の気持ちを取り戻してくれました。経済的困窮者に対する医療機関の姿勢や救急のたらい回し、生活保護申請の問題など、「命と人権」の問題を深く考えさせられました。

ページトップへ

東葛病院・付属診療所の医療活動(2014年6月分)
付属診療所1日平均外来患者数 789人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 50人
1日平均入院患者数 276人
手術件数 109件
主な検査 血管造影 31件
内視鏡 540件
CT 970件
MRI 364件
心電図 1020件
腹部エコー 453件
心エコー 318件
救急患者数 1480件
内 救急車搬入件数 186件

ページトップへ

東葛病院
270-0153 千葉県流山市中102-1
04-7159-1011
東葛病院付属流山セントラルパーク
駅前診療所
千葉県流山市前平井155わかばビル2階
04-7158-7710
東葛歯科
千葉県流山市前平井155わかばビル4階
04-7159-6775
医師・医学生のページ救急・総合診療科看護部サイトスタッフ募集(医師・看護師以外)医療機関の方へ東葛病院ブログ病院の施設敷地内は全面禁煙ですfacebook