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病院だより「東葛の健康」

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No.363(2014年10月号)

東葛病院の医療【代謝科】
糖尿病は全身に影響する病気〜受診から治療まで

初めまして、7年目内科医の入江俊一郎と申します。昨年1年間、順天堂医院代謝・内分泌内科で糖尿病・内分泌疾患について研修してまいりました。本日は糖尿病と当院における糖尿病診療について、お話しします。

入江 俊一郎 医師

入江 俊一郎 医師

血糖値とは

食事をすると、消化されて腸からブドウ糖として血液中に吸収されます。ブドウ糖は、膵臓から分泌されたインスリンというホルモンにより、全身の細胞に取り込まれ、利用されます。余った分は脂肪などとして蓄えられます。残りの血液中の糖分が、皆さんが血液検査や自己血糖測定で目にする血糖値です。

合併症の危険

インスリンが分泌されない・もしくは効きづらいと、全身で糖分が利用されず、血糖値が上昇します。その結果、糖尿病を発症します。未治療のまま放置していると、数年かけて全身の血管が傷つき、視力低下・失明(網膜症)・腎不全(腎症)・足のしびれ(神経障害)などを来します。これらを合併症と呼びます。糖尿病は、血糖が高いだけの病気ではなく、全身に影響する病気なのです。

受診

健康診断などで血糖値が高いと言われたら、まずは病院を受診してください。診察時には今までの生活状況を伺います。また、血液検査・尿検査を行います。治療は、食事療法・運動療法・薬物療法(内服・注射)があります。食事が重要なため、患者様には栄養指導を受けていただきます。運動により具合が悪くなる場合もありますので、可能かどうか医師に確認してください。

治療の目安

治療の目安は、血糖と赤血球のヘモグロビンが結合した割合であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)を使用し、7%未満が目標となります。

糖尿病診療チーム

当院では、糖尿病診療に関わるスタッフ(医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・管理栄養士・事務)で診療チームをつくり診療に取り組んでいます。ご不明な点があれば、何でもお尋ねください。

11/14世界糖尿病デー
世界糖尿病デー実行委員会 糖尿病学会 糖尿病協会より抜粋

世界糖尿病デー実行委員会 糖尿病学会 糖尿病協会より抜粋

付属診療所 外来主任看護師 井川 千恵子

糖尿病は今や世界の成人の約5〜6%に及び約2億5千万人が抱える病気です。年間380万人が糖尿病の合併症などで死亡しています。世界の糖尿病人口は2025年には3億人を超えると予想され、拡大を広げる糖尿病を踏まえ、2006年12月国際連合はIDF(国際糖尿病連合)、WHO(世界保健機構)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を採択し、11月14日を「世界糖尿病デー」と指定しました。国連や空の「ブルー」と団結の「輪」をシンボルマークに、全世界で糖尿病抑制のキャンペーンが推進されています。今年、東葛病院でも、イベントを行います。興味のある方は是非、ご来場ください。

開催日
2014年11月14日(金)
時 間
10:00〜15:00 予定
場 所
東葛看護専門学校 2階演習室
内 容
医師のお話し、血糖測定、栄養相談、糖尿病の薬について、足浴など

※詳しい時間が決まり次第ポスター掲示予定です。
※お問合せは東葛病院付属診療所まで

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クスリあ・れ・こ・れ<隔月掲載>

薬剤師 岡田 まさ子

認知症と治療薬

2013年に厚生労働省が発表した認知症高齢者数は約462万人、予備軍も約400万人いると推計されています。認知症は誰にでも起こりうる脳の病気です。

認知症は、いくつかの種類に分類されますが、一番多いのがアルツハイマー病で約6割を占めています。最初に現れる兆候は、記憶障害です。直前の出来事や話した事を忘れるようになります。いつ、どこかわからなくなったり、今まで出来ていたことが出来なくなったり、興味、関心を示さなくなったりと日常生活の変化があらわれます。認知症かな?と思ったら出来るだけ早く、かかりつけ医や専門医療機関(もの忘れ外来)にご相談下さい。早期に診断し上手に対応していけばその後の経過や介護の負担も変わってきます。

認知症(アルツハイマー病)の治療薬は、ドネペジル(商品名アリセプト)が1999年に最初に承認され、その後12年間はドネペジルが唯一の治療薬でした。2011年にガランタミン(商品名レミニール)およびリバスチグミン(商品名イクセロン、リバスタッチ)、メマンチン(商品名メマリー)も承認され、現在は、4種の薬物が使用可能になっています。

認知症の治療薬は、いずれも対症療法で、認知障害の進行を緩やかにする薬物の早期からの使用が効果的です。服用しても状態が変わらないと思って服用をやめてしまうと使用しない場合と同じとの報告があります。病状が変わらないことが効いていることといえます。今後、研究が進み新規治療薬が開発されることを期待します。

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シリーズけんさ96【微生物検査】

検査課 臨床検査技師 岡崎 健一

微生物(細菌)とは?

今回から数回にわたって、微生物検査についてお話しします。微生物とは、通常、眼には見えず、顕微鏡で拡大することによって観察出来るとても小さな生物です。その中で、今回は細菌について少しお話します。ヒトの体には、さまざまな場所に常在菌と言われる菌が存在します。

常在菌の存在

常在菌とは、ヒトの体のいろいろなところに住みつき、普段は病気を起こさない細菌を指します。主な部位としては、口や鼻の中、喉、皮膚、腸などがあげられ、「健康なヒトにも存在する菌」です。しかし、日々の生活の中で、地域環境や生活習慣の違いで体調が悪くなり、免疫力が低下することにより、普段は害の無い常在菌によって感染を起こす事があります。それとは逆に、常在菌が存在することにより、体に侵入した病気を起こす細菌の繁殖を抑制し、発病を防ぐ効果もあると考えられています。実際、強力な抗生物質の使用などにより常在菌が極端に減少すると、他の細菌やカビなどが繁殖し、病気になる事があります。

次回はウイルスについてお話します。

腸内細菌を顕微鏡で見るとこのように見える

腸内細菌を顕微鏡で見るとこのように見える

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いのちと人権の現場から 草の根から地域を守る

健康管理室 二階堂 規子 師長

昨年東葛病院には50人を超える患者さんが熱中症で搬入されました。一人でも熱中症健康被害を減らしたいと院所全体でこの夏3つの活動を行いました。 ①熱中症予防宣伝カーで、職員が友の会と共同で熱中症予防を地域で呼びかけました。7/1〜8/20で85人が活動しました。 ②7/23〜25の3日間看護師を先頭に14件のお宅を訪問し、体調をうかがいました。 ③友の会班会の「熱中症予防学習会」は、この期間5回おこないました。

救急半数は高齢者

この夏の東葛地域の真夏日は40日、猛暑日3日、熱帯夜は6日でしたが、我が国の近年の夏の気温上昇は特別で、2010年は1745人の方が熱中症により亡くなりました。 熱中症による救急搬送者の約半分は65歳以上の高齢者です。80才代が最も多く約4割の人は自宅で熱中症を発症しています。 気候の変化や身体的な特徴に加え、65歳以上の独居世帯が約24%と年々増加していることも見逃せません。

「健康」の要因

年齢とともに外出が困難になり、近隣同士で、体調変化を注意しあえないという社会的な問題も、高齢者熱中症の大きな要因です。 また年金生活にエアコンの電気代は重くのしかかり、できるかぎり我慢してしまうという声も多く耳にします。熱中症に限らず、健康は社会的・経済的な影響を受けます。

今年東葛病院はHPH(健康増進活動拠点病院)の活動を始めました。治療偏重のサービスだけではなく、いのちの平等を理念とした地域の健康増進活動です。 草の根活動をつみ重ね、安心して住み続けられるまちづくりを友の会の皆さんとめざしていきましょう。

熱中症注意を車でも呼びかけ

熱中症注意を車でも呼びかけ

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東葛病院・付属診療所の医療活動(2014年8月分)
付属診療所1日平均外来患者数 718人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 47人
1日平均入院患者数 290人
手術件数 110件
主な検査 血管造影 28件
内視鏡 523件
CT 982件
MRI 336件
心電図 962件
腹部エコー 467件
心エコー 288件
救急患者数 1455件
内 救急車搬入件数 256件

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