東葛病院内科専門研修プログラム
4.専門研修の評価
1)研修実績および評価の記録・蓄積のためのシステム【整備基準17,41,46】
J-OSLERを用いて、web ベースで以下の内容を記録します。
- ・専攻医は全70疾患群の経験と200症例以上を主担当医として経験することを目標に、通算で最低56疾患群以上160症例の研修内容を登録します。指導医はその内容を評価し、合格基準に達したと判断した場合に承認を行います。
- ・専攻医による逆評価を入力して記録します。
- ・全29症例の病歴要約を指導医が校閲後に登録し、日本内科学会病歴要約評価ボード(仮称)によるピアレビューを受け、指摘事項に基づいた改訂を受理されるまでシステム上で行います。
- ・専攻医は学会発表や論文発表の記録をシステムに登録します。
- ・専攻医は各専門研修プログラムで出席を求められる講習会等(CPC、地域合同カンファレンス、医療倫理・医療安全・感染対策講習会)の出席をシステム上に登録します。
2)東葛病院専門研修委員会の役割
- ・内科以外の他科領域も含めた東葛病院の専門研修全体を管理する。
3)東葛病院の内科専門研修委員会の役割【整備基準22,42】
- ・東葛病院内科専門研修プログラム管理委員会の事務局を担います。
- ・東葛病院内科専門研修プログラム開始時に、各専攻医が初期研修期間などで経験した疾患についてJ-OSLERをもとにカテゴリー別の充足状況を確認します。
- ・3か月ごとにJ-OSLERにて専攻医の研修実績と到達度を追跡し、専攻医による記入を促します。また、各カテゴリー内の研修実績と到達度が充足していない場合は該当疾患の診療経験を促します。
- ・6か月ごとに病歴要約作成状況を追跡し、専攻医による病歴要約の作成を促します。また、各カテゴリー内の病歴要約が充足していない場合は、該当疾患の診療経験を促します。
- ・6か月ごとにプログラムに定められている所定の学術活動の記録と各種講習会出席を追跡します。
- ・年に複数回(必要に応じて臨時に)、専攻医自身の自己評価を行います。その結果はJ-OSLERを通じて集計され、1か月以内に担当指導医によって専攻医に形成的にフィードバックを行って、改善を促します。
- ・内科専門研修委員会は,他職種のスタッフによる360 度評価を毎年複数回(必要に応じて臨時に)行います。担当指導医、上級医に加えて、看護師長、看護師、薬剤師、臨床検査技師・放射線技師・臨床工学技士、事務などから職員5人以上を指名し、評価します。評価表では社会人としての適性、医師としての適正、コミュニケーション、チーム医療の一員としての適性を他職種が評価します。評価は無記名方式で、内科専門研修委員会が他職種に回答を依頼し、その回答は担当指導医が取りまとめ、J-OSLERに登録します(他職種はシステムにアクセスしません)。その結果はJ-OSLERを通じて集計され、担当指導医から形成的にフィードバックを行ないます。
- ・日本専門医機構内科領域研修委員会によるサイトビジットに対応します。
4)専攻医と担当指導医の役割【整備基準19,47】
- ・専攻医3人に1人の担当指導医が東葛病院内科専門研修プログラム管理委員会により決定されます。
- ・専攻医はJ-OSLERにその研修内容を登録し、担当指導医はその履修状況の確認をシステム上で行ない、フィードバックの後にシステム上で承認をします。この作業は日常臨床業務での経験に応じて順次行います。
- ・専攻医は、1年目専門研修終了時に研修カリキュラムに定める70疾患群のうち20疾患群、60症例以上の経験と登録を行ないます。2年目専門研修終了時に70疾患群のうち45疾患群、120症例以上の経験と登録を行ないます。3年目専門研修終了時には70疾患群のうち56疾患群、160症例以上の経験の登録を修了します。それぞれの年次で登録された内容は、担当指導医が評価・承認します。
- ・担当指導医は専攻医と十分なコミュニケーションを取り、J-OSLERでの専攻医による症例登録の評価や内科専門研修委員会からの報告などにより研修の進捗状況を把握します。専攻医は担当指導医および上級医と面談し、専攻医が経験すべき症例について報告・相談します。担当指導医と上級医は、専攻医が充足していないカテゴリー内の疾患を可能な範囲で経験できるよう、主担当医の割り振りを調整します。
- ・担当指導医は上級医と協議し、知識、技能の評価を行います。
- ・専攻医は、専門研修(専攻医)2年修了時までに29症例の病歴要約を順次作成し、J-OSLERに登録します。担当指導医は専攻医が合計29症例の病歴要約を作成することを促進し、内科専門医ボードによる査読・評価で受理されるように病歴要約について確認し、形成的な指導を行います。専攻医は、内科専門医ボードのピアレビュー方式の査読・形成的評価に基づき、専門研修(専攻医)2年次修了までにすべての病歴要約が受理されるように改訂します。これによって病歴記載能力を形成的に深化させます。
5)評価の責任者【整備基準20】
年度ごとに担当指導医が評価を行い、基幹施設あるいは連携施設の内科研修委員会で検討します。その結果を年度ごとに東葛病院内科専門研修プログラム管理委員会で検討し、統括責任者が承認します。6)修了判定基準【整備基準21,53】
- ・担当指導医は、J-OSLERを用いて研修内容を評価し、以下ⅰ)~ⅵ)の修了を確認します。
- i)主担当医として「研修手帳(疾患群項目表)」に定める全70 疾患群を経験し、計200 症例以上(外来症例は20 症例まで含むことができます)を経験することを目標とします。その研修内容をJ-OSLERに登録します。修了認定には、主担当医として通算で最低56 疾患群、160 症例以上の症例(外来症例は登録症例の1 割まで含むことができます)の経験とします(別表1「東葛病院 疾患群 症例 病歴要約 到達目標」参照)。
- ii)29 病歴要約の内科専門医ボードによる査読・形成的評価後の受理
- iii)所定の2 編の学会への演題発表または論文発表
- iv)JMECC 受講
- v)プログラムで定める講習会受講
- vi)J-OSLERを用いて他職種のスタッフによる360 度評価と指導医による評価を参照し、社会人である医師としての適性の判定
- ・東葛病院内科専門研修プログラム管理委員会は、当該専攻医が上記修了要件を充足していることを確認し、研修期間修了の1か月前に合議のうえ統括責任者が修了判定を行います。
7)プログラム運用マニュアル・フォーマット等の整備【整備基準43~45】
「専攻医研修実績記録フォーマット」、「指導医による指導とフィードバックの記録」および「指導者研修計画(FD)の実施記録」は、J-OSLERを用います。
なお、「東葛病院内科専攻医研修マニュアル」と「東葛病院内科専門研修指導者マニュアル」を別に示します。