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病院だより「東葛の健康」

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No.339(2012年10月号)

東葛病院の医療【整形外科】
~骨量維持と服薬治療で骨そしょう症予防~
加齢と骨そしょう症の関係
40歳以上の10人に1人がかかると言われている骨粗鬆症(こつそしょうしょう)。その仕組みと正しい治療法を6月に赴任した整形外科医長の家永敏樹医師に語ってもらいます。さて、食べ物は?運動は?そして、薬の効果は?
整形外科医 家永 敏樹

整形外科医 家永 敏樹

骨そしょう症とは

骨の強度が低下して骨がスカスカにもろくなり、骨折のリスクが大きくなる病気です。

日本の40歳以上の患者数は約1280万人(男性300万人、女性980万人)と言われていますが、治療をしている人は2~3割程度とされています。

骨そしょう症は加齢によって腸管からカルシウムを吸収する力が衰えること、骨代謝(古くなった骨を破壊して新しい骨をつくるはたらき)のバランスがくずれることで生じます。また、骨そしょう症の発症には女性ホルモンの分泌減少が関係しているため、閉経した後の50歳以上の女性がなりやすい病気です。

症状
健康な骨 骨そしょう症骨

ウェブサイトから転用

普通、骨そしょう症になっただけではほとんど症状はありません。 しかし、骨がもろくなっているため、ちょっと重いものを持っただけで背骨がつぶれたり、軽く転んだだけで股の付け根や手首、上腕骨の根元を骨折することがあります。 そして、このような骨折から背中や腰が痛くなったり、背中や腰が曲がり身長が縮んだり、さらには寝たきりになってしまうこともあります。

骨そしょう症の発生を予防するためには

若いときの骨量(18歳時が一番多いと言われている)をできるだけ高くし、得られた骨量を維持し、閉経後の骨量減少を減らすことが必要です。

骨そしょう症治療は服薬が基本です
1)食事

カルシウムとその吸収を助けるビタミンDが不足しないよう、バランスのよい食事を心がけます。

  • カルシウムの多い食品:牛乳、スキムミルク、チーズ、ヨーグルト、干しエビ、小魚、豆腐など
  • ビタミンDの多い食品:しいたけ、サケ、サンマなど
  • ビタミンKの多い食品:納豆、緑色の野菜、わかめなど

また、禁煙、飲酒の制限(日本酒一合未満)も骨折のリスクを低下させます。

2)適度な運動、日光浴

散歩やゲートボールなどの軽い運動で十分です。転倒予防のためにも筋力増強、バランス・柔軟性を高める運動は大事です。 また、適度に日光を浴びることで体内でビタミンDが生産され、腸管からのカルシウムの吸収が高まります。

日常生活で気をつけることは?

最近は次のような薬をその人に合わせて処方しています。

  • 1)活性型ビタミンD3薬 カルシウムの吸収や骨の新陳代謝を改善します。
  • 2)カルシウム薬 骨の主成分であるカルシウムを補給します。
  • 3)ビタミンK2薬 カルシウムが骨に取り込まれるのを助けます。
  • 4)ビスホスホネート薬 古い骨を壊す働きを抑える働きがあります。
  • 5)サーム 女性ホルモンと同じような働きをして骨の新陳代謝を改善します。
  • 6)カルシトニン薬(注射) 骨そしょう症による痛みを和らげる働きがあります。
  • 7)副甲状腺ホルモン薬(注射) 骨を作る働きを助ける新しいタイプの薬です。骨折の危険性が高い骨そしょう症に使われます。

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クスリ あ・れ・こ・れ「禁煙治療と治療薬」 <隔月掲載>
薬剤師 熊川 拓也

薬剤師 熊川 拓也

禁煙する意志が大切 ~治療薬で健康をサポート~

今月は煙草が値上がりしてから丁度1年目の年です。値上がりを理由に禁煙した方たちは継続していますでしょうか。煙草はご存知の通り心筋梗塞、動脈硬化、COPD等の発病の危険性を大きく含んでいる百害あって一利なしの代物です。しかし、そうは言っても一度喫煙に慣れてしまうとなかなか禁煙できないのが実際のところでしょう。すでにご存知と思いますが現在、禁煙は、治療という概念になっています。

治療薬としては以前まではニコチネルパッチ®やニコチネルガム®が使われていました。しかし、これらはニコチンを含んでいるため使用直後から禁煙をしなくてはならないという点で禁煙成功に結び付くのが難しいとされていました。そこで今最も使われているのがチャンピックス®という治療薬です。この治療薬の特徴としてはニコチンを含んでいないということなので最初の7日間は煙草を吸ってよく、8日目から禁煙すればいいということです。

しかし、あくまでも医薬品なので副作用は否定できません。代表的なものでは吐き気、便秘があります。そして注意しなければならないのが意識消失です。多くはありませんが報告例がありますので、車の運転や機械操作は控えた方がいいと思われます。

最後に、上述の治療薬は禁煙「補助」剤なので服用すれば絶対に禁煙できるということではありません。大切なのは禁煙をするという意志なのです。薬はあくまで禁煙中のイライラ等を抑えるものです。意志と薬で禁煙を成功させ健康な生活を営みましょう。

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シリーズ けんさ 74
肺機能検査

臨床検査技師 鈴木 槙子

今回は肺機能検査についての話です。肺が機能するためには、肺自体の能力の他に呼吸筋の力や気道(肺から口までの空気の通り道)の様子など、様々なことが関連してきます。それらを含めて肺の様子を知る検査の一つが肺機能検査になります。

主に気管支喘息、じん肺、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器の検査に用いられます。呼吸器疾患の早期発見に、この検査は欠かせません。東葛病院では、肺活量、フローボリューム曲線、機能的残気量、肺拡散能、の四種類の検査を行っています。

肺機能の検査では、マウスピースを口にくわえて鼻をノーズクリップで閉じます。マウスピースからはホースがのびていて本体につながっていますので、口だけで機器の中の空気をすったりはいたりしてもらうことで検査を進めていきます。

肺活量の検査では、肺がどれだけ膨らんだり縮んだりできるかをみることで肺の大きさを調べます。この検査で、じん肺などの肺が膨らむことが難しくなる疾患がないかを調べます。フローボリューム曲線の検査では、いっぱい吸った息を一気にはきだしてもらいます。一気にはくことで、気管支喘息など気道が狭くなる疾患がないかを調べます。

肺の大きさは性別や年齢、身長によって変わりますので、予測式と比較することで結果を出します。肺機能検査は皆さんに精一杯行ってもらうことで意味をなします。一緒にがんばりましょう。

次回は機能的残気量、肺拡張能についてお話したいと思います。

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訪問歯科の現場から
歯科訪問診療について

東葛歯科歯科医師 野本 昌良

往診に出発する野本歯科医師と古田歯科衛生士

往診に出発する野本歯科医師と古田歯科衛生士

自分が訪問診療に携わって1年3カ月になりますが、東葛歯科としては、東葛病院歯科の時から15年以上訪問診療をつづけています。

訪問診療を始めたころ(1995年)では65歳以上の人口割合は14%、80歳以上は3%に対して、2010年の65歳以上は23%で、85歳以上は6%と急激に高齢者の人口が増加しています。

訪問診療とは、超高齢化社会を迎えて、様々な理由で歯科を受診出来ない人も増加していると考えられる中、病気などで、外に出られない人にも歯科診療を受けられるシステムです。

しかし、医療関係者でも歯科が訪問診療を行っていることを知らない人も少なくありません。しかも、①拠点の歯科を中心に半径16km以内しか訪問診療ができない。②対象者は寝たきりかそれに準じた患者。③訪問先もご自宅か居住タイプの施設でデイサービス先はダメと、しばりがあることが訪問診療の拡大・発展の妨げになっています。

その中でも、これまでの経験や知識を引き継ぎ、患者宅や施設へ出向いて診療しています。診療時間は、9:00~16:30で、月~木曜日に歯科医師2人で訪問診療をしてます。費用は、医療保険と介護保険で請求となります。医療保険分は外来で受診するよりは、割高になります。歯科訪問診療を受けるには、ケアマネージャーやヘルパーさん、主治医か看護師に依頼・相談したり、直接東葛歯科に連絡してください。

お問合せ:東葛歯科
☎ 04-7159-6775

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友の会仲間増やし月間 ~共同組織組織拡大強化月間スタート~
友の会と共に新病院の建設成功へ
東葛病院院長 下 正宗

東葛病院院長 下 正宗

東京勤労者医療会は本年の1月に流山セントラルパーク駅前に新しい東葛病院の建設敷地を千葉県より購入することができました。現在、2015年に医療活動を開始することを目標に全職員一丸となり、新病院の建設計画を練っているところです。

東葛病院は開設以来、地域の皆さんのさまざまなご協力、支援を受けながら医療活動を行なってきました。現時点では、新病院建設という非常にわかりやすい目標がありますが、安心して住み続けられる地域づくり、生活を支援するという視点でみると、病院があるだけで達成できるものではありません。訪問診療や訪問看護をはじめとした在宅医療の充実、連携の深い法人と協力したさまざまな介護事業も充実させなければならないと考えています。

東葛健康友の会の会員拡大月間が始まります。是非、この機会に、多くのみなさんに、友の会に入会していただき、病院建設の応援と、子どもからお年寄りまでが安心して暮らしていける街づくりの活動にともに、参加していただくことを呼びかけたいと思います。

付属診療所所長・医師
戸倉 直実

付属診療所所長・医師 戸倉 直実

私も東葛病院の友の会員となって20年間を共に歩んできました。病院医療は大きく発展し、新病院の計画が着々と進行しています。付属診療所は現地で地域医療を継続し、ここで住み続けるために介護と福祉の充実を計画しています。ぜひ、友の会にご入会頂き、安心して住み続けられる街づくりをご一緒にすすめ、自然災害も人災も力を合わせて乗り越えて行きましょう。

看護師長 藤木 智恵

看護師長 藤木 智恵

昨年は、多くの新しい会員さんを迎えることができました。今年は、3年後の新病院建設完成向けて、地域や患者さんにより信頼される病院へ、スタッフ一同日々努力の毎日です。みなさんのご入会をお待ちしています。

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東葛病院・付属診療所の医療活動(2012年8月分)
付属診療所1日平均外来患者数 765人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 43人
1日平均入院患者数 313人
手術件数 109件
主な検査 血管造影 21件
内視鏡 488件
CT 932件
MRI 306件
心電図 885件
腹部エコー 471件
心エコー 321件
救急患者数 1329件
内 救急車搬入件数 228

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東葛病院
270-0153 千葉県流山市中102-1
04-7159-1011
東葛病院付属流山セントラルパーク
駅前診療所
千葉県流山市前平井155わかばビル2階
04-7158-7710
東葛歯科
千葉県流山市前平井155わかばビル4階
04-7159-6775
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