放射線室は、国家資格を持った診療放射線技師16名(男性13名・女性3名)で構成され、医師、看護師との連携をとりながら、24時間緊急検査に対応できる体制を整えております。業務内容は胸腹部撮影などの一般撮影、マンモグラフィ、CT、MRI、消化管X線検査、血管造影、超音波、カテーテル治療など多岐に渡り、東葛病院の医療における画像部門を担っております。チーム医療を支えるコメディカルスタッフの一員としての意識を高く掲げ、診断を行う上での正確な画像情報の提供と、機器の精度管理、患者さまへの安全性の確保に日々、努力しております。
「放射線」と聞くと、放射線被曝による身体への影響を恐れる方が多いと思います。しかし、私たちは普段の生活をしている中で、大気中などから自然界に存在する放射線を常に浴びており、年間一人あたりの線量は平均で2.4ミリシーベルトと報告されております。胸部X線撮影で受ける被曝は、一回の撮影で0.05ミリシーベルトです。検査によって何かの影響が出るという値ではありませんので、安心して検査をお受けください。
当院ではPHILIPS社製の3テスラMRI『Achieva 3.0T TX』を使用しています。3テスラMRIは1.5テスラMRIに比べ2倍の静磁場強度を有し、撮影時間が短く、詳細で高画質の画像を撮ることができます。
MRIでは、MR angiography、MRAと呼ばれる造影剤を使用しない血管撮影を行なうことができます。MRAにより、クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤を早期に発見することができます。
また、腹部、骨盤、整形領域においても、短時間で鮮明に撮影することができますので、患者様の診療に質の高い画像を提供することができます。
頭部MRA
骨盤MRI
MRCP(MR胆管膵管撮影)
腹部造影MRI
当院のCT装置は、PHILIPS社製の40列マルチスライスCT『Brilliance40』を使用しています。短い時間で広い範囲を鮮明に撮影ができるようになり、検査を受ける方への負担がより小さくなりました。撮影寝台に寝ているだけで簡単に検査ができますが、撮影する部位によっては息止めを行なって頂く場合があります。
CT検査は、造影剤を使用しない単純CTと造影剤を使用して撮影する造影CTがあります。造影CTは単純のものと比べ、各臓器間の区別や血管、組織内の病変などが明確に写し出されるため、情報価値の高い画像を得ることができます。下に示すのは膵臓(体尾部)がんの写真です。造影CT(写真中央)では単純CT(写真左)のものより血管や病変の部分がはっきりと写し出されるのがわかります。また、撮影のタイミングを変えることで癌の部分の造影剤濃度(写真上の白さの度合い)の変化や周囲組織への転移(病気の広がり)などを同時にとらえることができます。また、最新の画像処理により3D画像の作成も行なっています。
腹部血管の3D画像
心臓冠動脈の3D画像
栃木県宇都宮市 1月28日~1月29日
●『逐次近似再構成法の使用が 3D-CTA 画像に及ぼす影響』 堀澤良平 技師
●『X線TV装置におけるリカーシブフィルタ特性の検討』 菅谷祐太 技師
●『異なる画像再構成法におけるメタルアーチファクト低減技術の挙動』 三澤慎也 技師
福岡県福岡市 2月11日~2月12日
●『大腸・小腸検査のプロフェッショナルを目指して』 安藤健一 技師
●『X線TV装置におけるリカーシブフィルタ特性の検討』 菅谷祐太 技師
埼玉県大宮ソニックシティ 2月18日
●『胃癌術前精密X線検査時の検査主義』 安藤健一 技師
東京都中央医療技術専門学校 3月4日
●『胃・大腸バリウム検査上達へのコツと工夫』 安藤健一 技師